Cube Earthとは

Beyond5Gがむかう近未来において、3D空間アドレス付与技術Cube Earthはフィジィカル空間(現実空間)とサイバー空間(仮想空間)を融合し、地球全体のデータをマーネージできるプラットフォームとして、データ駆動型社会を牽引していく産業基盤となること目標として邁進していく。

技術概要

地球表面を正六面体(3D)もしくは正方形(2D)で分割(メッシュ化)し、各領域に識別子としてID(空間のアドレス)を付加する技術。地球は楕円体であるが、数学的な補正を行うことで平面、正立方体に分割して扱うことができるようになる。Cube Earthは緯度・経度・高度の1点の座標を指定する正六面体または正方形を表現する空間アドレスを生成する。地球表面は広大であり、空間アドレスは膨大な数になるため、アドレスをデータベースに登録して必要に応じて検索しアドレスを提供する方式の場合、膨大なデータストレージ量と検索に時間がかかる。しかしながら、Cube Earthでは数理演算で空間アドレスを算出して作成することで、利便性が確立され、現実のシステムとして運用が可能となる。

技術の主な特徴

  • ● 地球表面を正方形、正六面体に分割して、ID(空間アドレス)を付与する技術。
  • ● 正方形、正六面体の1辺の大きさは1~500mで可変にできる。
  • ● 1m正方形で地球表面を分割した場合、約57兆個のアドレスとなる。
  • ● 1m正六面体で地球表面-約16,000m~約16,000mで分割した場合、
    約600京個のアドレスで地球表面のすべてをアドレスで管理することができる。

マーケットの状況とミッション

2020年に至り、5Gによる10Gbps超えの通信速度、クラウドにおけるストレージ領域はペタバイト(千兆バイト)級のデータが扱える時代になった。2030年には6G通信が始まると言われており、ICTサービスを行う上での通信インフラ、クラウド環境の成熟がますます進むと考えられる。一方、インターネットに接続されるIoTデバイスは2025年には416億台に達すると予測され、収集されたデータを利用して産業の最適化、生活の利便性を向上される新しいサービスの提供を行うデータ駆動型へと移行していくと言われている。

データ駆動型社会においてIoTデバイスから物理量を収集しデータ加工、統計処理をすることでデータの活用を行うが、位置データは緯度経度高度データで、計測誤差やデータ点が無限に取れることから集計やデータ連携・統合が難しいという問題があり、位置情報とデジタル空間を連結して扱うことができず、データ駆動型社会のフィジカル空間とサイバー空間の融合を阻んでいる。

本技術は3D空間アドレス付与技術(Cube Earth)を使用し、緯度経度高度情報をアドレス化して空間とそれに紐づくデータを簡略化して管理することでフィジカル空間とサイバー空間の融和を可能とする。
これにより、近未来に求められるドローン飛行のための空中へ交通ルールの作成、建築における3D設計データと物理データとの連携、IoTから収集データを空間データと紐付け、解析、AIによる事象の最適化、スマートシティ構想におけるデータ連携が可能となり、データ駆動型の社会を実現する。

2030年代の社会像

~ 強靭で活力のある社会 ~

競合するアドレス化、メッシュ化技術との優位性

メッシュが正方形である。(他技術は、緯度により長方形になるものが多い)
データ連携・IoTサービスを行う上で、地域によってメッシュサイズを固定することでデータ分析や
提供するサービスの品質を保証することができる。

グローバル対応(他技術は、メッシュが地域限定のものが多い)

独自保有技術であるので、フレキシブルな対応が可能
用途に合わせて、一部仕様変更(例:正六面体でなく高度情報の長さだけ変更する)や空間アドレス発行のプログラムの実行環境(クラウドやネイティブ)を変更することで幅の広い用途に利用可能。

3D対応である(現在、競合がない状況である)
ドローン、BIM/CIM、デジタルツイン、メタバースなど3Dのデータを扱ったサービスが市場を席巻している。
2Dのメッシュ化技術は今まであったが、3Dのメッシュ化技術は弊社独自のものであり、
競争力があると考える。

SDGsへの取組み

国連開発計画(UNDP)のSDGs17の目標の一つ
「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」対応。